どこから吹くのか

黄昏に眠る秋 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

黄昏に眠る秋 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

雨がふったりやんだりする鈍い空の日は
スウェーデンの小説が気分にあいます
消えた少年のサンダルが
二十数年ぶりに送られてきたことによって
事件と、そして疎遠となっていた娘と
相対することになったイェルロフ
今は妻も失い、自身の病気により体も不自由
そんな元船長だったイェルロフの
逃れられぬ運命を友人にできないけれど
知人にはできるとする哲学に
孤独と希望をみたきがして
読後には外の寒風すら心地よく感じられます