本を敬うべし

本と図書館の歴史?ラクダの移動図書館から電子書籍までー

本と図書館の歴史?ラクダの移動図書館から電子書籍までー

わたしは図書館があまり好きではない。
しかし小学生の頃に学校にあった図書室は好きだった。
中学、高校生でもずっと図書委員だった。
あの放課後のしんとした閉鎖的な空間が好きだった。
今、街にある公共の図書館はとても奇麗だ。
でも昔と大きく違うのは「調べもの」をする人が減った事だ。
参考書を広げて勉強する若者。
あきらかに「あなた税金払ってないでしょ」的な汚い人。
快適な空間を作りすぎたため、利用方法を勘違いしているのだ。
ルネサンス時代の図書館員は利用者に対して厳しい規則を設けた。
「本を盗んだり汚したりしたものは破門に処す」
「盗み、詐欺、その他いかなる手段であろうと、図書館の本を
 持ち去るものは、聖職者の名簿からその名を消し去る」
また図書館員自身も個人責任があった。
「本を軽卒、無知、不潔、下品な人物の手から守る事」
「湿気や害虫から守る事』
本は知なのである。
この電子書籍が溢れる中、いったい誰が本を守ってくれるのか、
ノアの箱船を作り、本を詰め込みたい気分になる。